この対談では、現在の不安定な社会情勢や地球規模の問題を踏まえつつ、「生きる意味」と「幸せ」を探求しています。矢作直樹先生は、災害や危機への備え以上に、心の持ち方や日々の感謝が重要であること、日本人が古来から培ってきた共生の精神や調和の意識が、今後の世界における平和と安定に寄与すると強調されました。経済や技術だけでは測れない本当の価値を見直し、私たち一人ひとりの役割を再認識する、大切なお話です。
この対談は、「これからの日本人へ」をテーマに、矢作直樹先生から、現代社会の不安定な情勢の中で、「生きること」と「幸せ」について深くご考察のお話をいただいたものです。矢作先生は、災害や国際的な危機が増大する中で、人々が抱える不安にどう向き合うべきかについて、古来の日本の価値観を交えて語られています。
矢作先生は、世間で蔓延する悲観的な未来予測に惑わされるのではなく、個々人が自身の内面と心のあり方に目を向けるべきだと強調されました。「魂は不滅であり、我々が選ぶ意識が未来を形作る」という観点から、たとえ困難な状況であっても、必要以上に不安を抱えることは無意味であるとお話されます。そして古代からの日本人の特質として、他者への配慮や、困難の中で自らの役割を果たそうとする精神性を強調されました。特に、災害時においても秩序を乱さず、道徳を守り抜いた先人たちの姿勢が現代人にとっての模範であると語られています。
経済的成功や物質的豊かさが人間の幸せの全てではなく、むしろ精神的な充実や人間らしい生き方が重要です。家庭や地域でのつながりから生まれる共生の精神。日本人が古くから大切にしてきた「大調和」の理念が、現代社会の混迷を解決する鍵となります。
「価値観の転換」も大切です。戦後、特に明治以降の日本は経済的な成功を最優先とする価値観が支配的でしたが、その結果、個人の精神的な充足が犠牲にされてきました。これからの日本人が目指すべきことは、物質的な豊かさだけではなく、精神的な充実や、社会全体の調和を重視する価値観の育成です。
そして「中今」を生きる意識や、現在の瞬間を感謝しながら生きることの大切さが強調されています。これにより、混迷する現代社会の中で日本人が失いがちな「心の平和」と「本当の幸せ」に気づき、未来に向けて新たな一歩を踏み出すことができるのです。
この対談は、現代日本人が抱える漠然とした不安を和らげるだけでなく、未来に向けた新しい希望を示す内容です。