人は皆、何らかの役割を持ち、この世に生まれてくる。不幸や試練は人生の意味を見つけるためのもの。滋賀県近江八幡市の賀茂神社宮司・岡田能正氏とともに、苦しみを乗り越えることで得られる本当の幸福について考える。
人生に無駄な試練はない
賀茂神社宮司・岡田能正氏は、「不幸になるために生まれてきた人はいない」と語ります。
私たちは時に、苦しい状況に直面し、どうして自分ばかりがこんな目に遭うのかと思うことがあります。しかし、それは決して無意味なことではなく、乗り越えることで新たな成長が待っているのです。
岡田宮司は「人は己の魂を修正するために生まれてきた」とも述べています。人生の中で出会う困難や苦悩には、必ず意味があり、それをどう乗り越えるかが大切なのです。
苦しみの先にあるもの
試練に直面したとき、多くの人は逃げ出したくなります。しかし、苦しみと正面から向き合い、それを受け入れたとき、人は強くなります。
岡田宮司は、末期がんの患者や人生に絶望した人々と向き合い、「今できることを考え、一歩踏み出すことが大切だ」と語られました。不運に思える出来事も、それを乗り越えたときには「振り返れば、あれがあったから今がある」と思えるようになります。つまり、苦しみもまた、人生の大切な一部です。
魂の修行と日本の精神
日本の神話や伝統文化には、試練を乗り越えた者が新たな力を得るという教えが多くあります。賀茂神社が伝える縄文の知恵もまた、その精神を受け継いでいます。
例えば、天照大神が人々に託したとされる「稲作」も、厳しい環境の中で大切に育てられ、全国へ広がりました。これはまるで、人の人生そのもののようです。
「苦しいときこそ、自分の魂を磨くチャンス」——この言葉を胸に刻み、私たちがどのように生きるべきかを考えるきっかけとなる内容です。
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