古代から続く日本文化の根底には「シラス」の思想があり、それが世界の未来を導く鍵になる。日本人の当たり前の行動が、実は世界を変える力になる——その真意とは。

◉ 世界が注目する日本文化の価値

イーロン・マスク氏がSNSで「わび・さび」という日本語を用いるなど、世界の知識人たちが日本文化に注目し始めています。
これからAIや量子コンピュータなどが台頭する未来社会において、人間性のバランスを保つために必要なことが、日本人が大切にしてきた“思いやり”や“調和”の精神であること、西洋のピラミッド型支配構造とは異なる日本の“シラス”という文化こそが、今、世界に求められているということです。

◉ デモクラシーの本質と“支配”の文明

この動画では、「デモクラシー=民が主役」という通念が誤訳から来た幻想であることを明らかにしています。
「デモクラシー」の語源は「市民(mos)が支配する(kratos)」であり、アテネにおいてその“市民”とは全人口のわずか1%、しかも男性に限定された特権階級でした。つまり「デモクラシー」とは、もともと極めて限定的な支配の形だったのです。
現代のグローバリズムもまた、富と権力を一極に集中させる“支配”の文明の延長線上にあり、1%の大富豪たちが世界中の仕組みを動かしていると指摘します。日本のような全体調和型の文化とは本質的に異なる構造です。

◉ “一人一神”の国・日本の生き方

日本の文化の根底にあるのは、「一人ひとりが神様である」という価値観です。これは八百万(やおよろず)の神という神道の考えに通じています。
災害大国・日本では、誰かが威張り腐っていても、いざ自然災害にあえば全財産を失う可能性があり、そのとき人々の助けなしには立ち直れません。「共に生き、助け合う」という意識が、日本文化に自然と根付いている理由です。
「いただきます」「ごちそうさま」や、脱いだスリッパをそろえる心など、小さな行動の中に日本人らしさが宿っており、それが世界から称賛されているのです。

◉ 文化を守ることが未来を守る

日本の文化を守るということは、神社・お寺・伝統工芸・遺跡などを守ることにもつながります。政治家でなくても、日常のふるまいひとつで文化は継承されます。
また、日本の税制・政治の矛盾等については、「根本からの見直しが必要」といえます。しかし同時に、私たち一人ひとりが日本人らしくあることが、未来への希望につながるのです。

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日本の近くにあるどこかの国では、海水浴場の砂浜がゴミの山になっていることが知られています。
どんなに国や政府や知識人や、一般のおっちゃん、おばちゃんたちが「ウリ達の国はすごい国なのだ」と口角泡を飛ばして主張していても、砂浜を見たら「ダメダメじゃん」ってなるのです。
い一方日本は、普通に街にゴミが落ちていない。海水浴場など人々が集まる場所にゴミがない。要するにそういうごく普通の日常に、その国の文化の本質が出てしまうのです。
国や政府の活動も大事です。けれど同時に、私たち日本人が、普通の日本人として「あたりまえ」のことを「あたりまえ」にしていくこと。そうしたことが、実は、ものすごく強力な世界を変える力になるのだと、今回は、そのようなお話をさせていただきました。

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