筑波大学名誉教授・板野肯三先生と小名木善行が、カタカムナとシュタイナー思想を手がかりに、霊的世界と物質的世界の深い関係性を探究します。科学と霊性を融合させた世界観をわかりやすく解説する特別対談です。

◉ 超大物ゲスト・板野肯三先生を迎えて

今回のライブでは、筑波大学名誉教授であり、理学博士・コンピュータ工学の第一人者でもある板野肯三先生をお迎えしました。
先生は科学技術の最前線に立ちながらも、シュタイナー思想やカタカムナに深い造詣を持ち、霊的世界への理解を広げてこられました。
最新著書『シュタイナーの本質』をもとに、難解な神秘思想をわかりやすく紐解きながら、「霊的な世界」と「物質的な世界」の関係について語っていただきます。

◉ シュタイナー思想とは何か──科学と霊性をつなぐ鍵

ルドルフ・シュタイナーは、20世紀初頭に活躍したオーストリアの神秘思想家であり、教育者・哲学者でもありました。
シュタイナーは、目に見える物質世界の背後に、霊的なエネルギー世界が重なり合って存在していると考えました。
彼の思想は「精神科学(スピリチュアル・サイエンス)」と呼ばれ、科学的態度を持ちつつ、霊的な存在やエーテル体(生命エネルギー体)などの概念を体系的に説明しています。

板野先生は、シュタイナーが語った人間存在の多層構造──肉体・エーテル体・アストラル体・自我──を、カタカムナの思想とも照らし合わせながら、わかりやすく解説してくださいました。
また、科学的視点を持つ自身だからこそ、霊的な現象も冷静に捉え直し、多くの示唆を引き出せると述べられました。

◉ カタカムナに見る霊的世界と物質世界の一致

さらに、カタカムナ文献における「粒子」や「ミクマリ」「ウツシオミ」といった概念にも触れながら、物質世界と霊的世界の重なりについて深掘りしていきます。
カタカムナにおいては、見えない微粒子やエネルギー体が、目に見える現象世界を支えていると考えられており、この考え方はシュタイナーの思想とも響き合う部分が多いと板野先生は指摘されました。

また、カタカムナ文献が日本語の言葉を新たな定義で使い直し、霊的現象を説明している点にも注目。
通常の日本語感覚では捉えにくい抽象的な世界を、いかに概念として捉え直していくかが、大きな鍵となることが語られました。

◉ 霊的世界と物質世界は「分離」していない

一般的な日本人の感覚では、「この世=物質世界」と「霊界=死後の世界」は完全に別物としてイメージされがちです。
しかしシュタイナー思想では、物質そのものが霊的エネルギーと混じり合って存在しているとされます。
たとえば水素原子一つにも、それ固有の霊的特性が宿っており、生命体や自然界においてはエーテル体などの霊的層が常に重なり合っていると考えられているのです。

このような理解に立つと、「物質」と「霊」は本来ひとつながりであり、人間存在もまた、単なる肉体だけではなく、霊的存在として成り立っているという認識に至ります。
そしてこの世界のあり方そのものを、より深く、そして立体的に捉えることが可能になるのです。

Screenshot