日銀の会計制度に焦点を当て、通貨発行益を可視化・活用することで、財源問題の壁を乗り越え、減税・経済成長・財政健全化を同時に実現可能とする大胆な構想を紹介。理論と実例を交えて提言する。
■ 錬金術の正体――通貨発行益と“見えない財源”
本対談ではまず、「そもそもお金とは何か?」という問いからスタートします。現在の日本の経済政策が抱える根本的な問題──それは“財源がない”という前提のまま議論が進んでいる点にあります。しかし、東郷氏は「お金を発行する権限=通貨発行益(シニョリッジ)」を活用すれば、話は全く違ってくると指摘。
現行の日本銀行は、紙幣発行によって得られる利益を「負債」として処理しており、これを「資産」として可視化・活用すれば、なんと減税・貧困対策・経済成長・インフレ制御・財政再建の“五つの同時達成”が可能になるというのです。これはまさに、現代の錬金術!
■ 財政支出と経済成長の“魔法の掛け算”
次に紹介されたのは、「GDP」「乗数効果」「通貨流通速度」という三つの経済指標の連動関係。例えば、政府が1兆円の教育投資を行えば、GDPが1.7兆円に増え、GDP増に伴い通貨供給の余地も2倍となることで、実に3.4兆円の“新たな財源”が生まれるというシミュレーション。
つまり「使えば使うほど財源が増える」という逆転の発想です。従来の「財源がないから予算が組めない」ではなく、「経済成長を促す投資をすれば財源はあとから自動的についてくる」というロジック。この理論は、単なる夢物語ではなく、国際経済の中で現実的に十分可能であると指摘されています。
■ ハイパーインフレの誤解と国防・不動産の制度設計
通貨発行に対してよく懸念される“ハイパーインフレ”のリスクについても、冷静な分析がなされます。実際には、インフレの多くは「金利差による円安」や「海外依存型の需給ギャップ」が原因であり、通貨供給そのものではないと説明。特に日本は通貨を発行しても人々が“使わない(=貯金)”ため、インフレにはなりにくいという状況にあるのです。
さらに、話題は国防や不動産の外国資本規制にも展開。オーストラリアで実施されている「新築物件のみに外国人購入を限定し、転売時は自国民に限定する」制度を紹介しながら、日本でも民の暮らしと安全を守るために、このような制度設計が急務であると提言されました。
🌟まとめ
本対談は「日銀の会計処理を変えるだけで、世界が変わる」という衝撃の仮説に始まり、それを裏付ける経済理論と歴史的事実を交えて、極めて論理的に展開されています。「減税もできる、成長もできる、貧困も解決できる…なぜやらないのか?」という東郷潤氏の問いは、決して荒唐無稽ではなく、今こそ多くの国民が向き合うべき“道”であると痛感させられる内容です。
「お金が足りない」から「知恵が足りない」へ。
そして「知恵が湧けば、未来が拓ける」――そんな希望のメッセージが詰まった濃密な1時間。必見の内容です!
