スピリチュアル界で語られる「アセンション」は、決して「人類が消える現象」ではありません。本来の意味は、肉体を捨ててどこかへ行く話ではなく、心が時空を超えて響き合い、意識が覚醒していくプロセスそのものです。支配構造が終わり、共鳴による新しい文明が始まる今、私たちが立っている「歴史の節目」について改めてお話しします。
Ⅰ 「アセンション=死」ではない──誤解された概念の正体
スピリチュアル界で広く語られる「アセンション」は、しばしば、
「魂だけが次元上昇し、肉体は置いていく」
「人類の95%が別世界に移行する」
などの物騒な話と結びつけられています。
なかには「人類削減計画」のような陰惨な物語と混ざり、あたかも「アセンション=大量死」のように語られることさえあります。
しかし、本来のアセンションはそんなものではないと思います。
それは、肉体を捨てることでも、現実逃避でもなく、
「いま生きているこの肉体のまま、
心が時空を超えて自由になる!」
ということです。これが本質です。
過去へも未来へも、ただ「心」が動く。
タイムマシンではなく、意識が自由になる世界。
その感覚を「次元上昇」と呼んでいるにすぎません。
この視点が抜け落ちてしまうと、アセンションは途端に「恐怖の概念」となり、本来の意味を見失ってしまいます。
Ⅱ 支配の構造から「心の文明」へ──6000年続いた世界観の終わり
ここ6000年、人類社会は「支配する側と支配される側」のピラミッド構造を繰り返してきました。
民主主義が誕生した近現代でさえ、上位1%が富を独占し、残り99%が働き続けるという構造はほとんど変わっていません。
そして支配層が必ず用いる手法が「善悪二元論」です。
● 支配層は常に「善」
● 反対する者は「悪」
● 右か左か、上か下か、味方か敵か
こうしてごく一部の支配層が世界を二分し、民衆を互いに競わせ、争わせ、心の余裕を奪い取ってきました。
善悪は、支配構造を維持するためのもっとも効率的なツールであったのです。
しかし、いまこの構造が大きく崩れ始めています。
必要なのは、支配でも反抗でもなく、
「響き合う心」──共震・共鳴・響き合いの文明
です。
泣き、笑い、納得し合い、ときに面倒だと感じながらも話し合い、調和へ向かう道。
これこそが日本が古来より大切にしてきた「和」の精神であり、次の時代の土台です。
Ⅲ 量子の世界が示す「時空を超える心」──アセンションの科学的側面
共鳴とは、離れていても同じ波がひびく現象です。
音叉を叩けば、離れた別の音叉が同じ振動で鳴り出す。
これは物理学上の事実であり、量子の世界ではさらに強く現れます。
量子は光よりも速く「情報」を共有し、
地球と火星、地球とシリウスにあっても、心は瞬時につながるとされるほどです。
この量子的なつながりは、私たちの日常にも起こっています。
● 記紀を深く読み、「あ、ここに込めた想いはこれだ」と気づいた瞬間の震え
● 靖国で英霊の手紙を見て、涙が止まらなくなる瞬間
● 千年前の和歌に触れ、心がふっと温かくなるとき
これはすべて共鳴現象です。
1300年前の作者とも、80年前の英霊とも、「心」が時空を超えて触れ合っているのです。
そして、これは逆もまた同じです。
いまの私たちの心の震えが、1000年後、5000年後、1万年後の人々に響いていきます。
私たちが日々つくる「心の波」が未来へ伝わり、文化や文明を形づくっていくのです。
Ⅳ 超意識の覚醒──過去・未来・神々とつながる世界へ
アセンションの本質を言い換えると、
「超意識の覚醒」
です。
これは自分ひとりの意識ではなく、
周囲の人々、過去の人、未来の人、そして神々を含む
「集合意識」へとひらいていくプロセスです。
胸に手を当て、少年時代の記憶を感じれば、心は一瞬でその時代に戻ります。
肉体は戻れなくても、心は時間軸を自由に行き来することができるのです。
意識が広がり、つながりが深まるたびに、
私たちの世界の見え方も変わっていきます。
これは決してスピリチュアルな妄想ではありません。
量子論が示す「非局所性」ともつながり、
日本的精神文化が古来より語ってきた世界観とも一致するものです。
そしていま、人類はこの「非局所性」を、
理論としてだけでなく、感覚として取り戻そうとしている段階にあります。
Ⅴ 新しい文明の幕開け──共鳴が未来をつくる
従来の「支配と非支配」の構図が薄れていき、
人と人が共鳴し合う文明へと移行する。
これこそがアセンションの真の意味であり、
いまの時代が向かっている方向です。
過去を感じ、未来に触れ、神々ともつながる。
集合意識の中で響き合いながら生きる社会。
これは、日本が長い歴史の中で育ててきた「和の文明」そのものです。
そして今、共鳴の感性に気づき始めた人たちが、全世界に増えています。
この時代に立ち会い、共に心を振わせながら歩んでいくことで、
日本も世界も、新しい文明へと変わっていくのです。
【所感】
今回のテーマをまとめながら、あらためて強く感じたことがあります。
それは、「アセンションとは“どこか遠い世界に行くこと”ではなく、いまここに生きる私たち一人ひとりの“心の震え”が文明を変えていく力になる」という事実です。
恐怖の物語として語られてきたアセンションは、本来まったく別の姿をしています。
それは、肉体の死でも、大量離脱でもなく、
心の自由化・意識の解放・つながりの覚醒。
そして、その中心にあるのが
共震・共鳴・響き合いという、いのちの振動です。
日本は古来、この「心の響き」に価値づけてきた文明でした。
だからこそ、いま世界が「共鳴」という方向へ舵を切りはじめたとき、その道筋を自然体で示せるのは日本なのだと、ますます確信しています。
過去や未来、そして神々とさえつながる感性──
それは選ばれた人だけの特別な能力ではなく、
私たちすべてが本来持っている「いのちの働き」です。
いま、この共鳴に気づきはじめた人たちが増えています。
ひとりの気づきが、また別の誰かに波紋を広げ、
その波紋がやがて文明の形を変えていくのです。
アセンションとは、その波紋が連なっていくプロセスそのものなのだと思います。
この時代に生き、皆様とともに共に心を響かせながら歩めることを、心から嬉しく感じています。



