日本はいまだ占領構造の中にあり、恐怖による支配が続いている。
東郷潤先生との対談では、独立への道、反日の構造、
そして文化・芸術・人の力による「共振共鳴」の防衛力を語りました。
日本はいまだ「恐怖による支配」の中にある
今回の対談では、まず「現代日本の根本的な問題」から話が始まりました。
いま日本は、表面的には独立国家の体裁を取りながらも、実質的には占領構造の中にあります。
戦後80年を経た現在も、米軍基地の存在と日米地位協定によって、日本の政策決定には見えない制約がかかっているのです。
政治・教育・メディアの上層部が、いまだに占領の枠組みの中にある以上、私たちが真に日本人としての誇りを取り戻すためには、民間が立ち上がるしかありません。
学校教育では、歴史や社会科の中で「日本を貶める教育」が長年行われてきました。
そこから抜け出す第一歩は、「教わったことを鵜呑みにしない」こと。
嘘や歪曲を見抜き、自ら学び直す姿勢こそが、独立への礎になります。
独立は夢物語ではなく、法的にも実現可能なことです。
日米安保条約は、一方的な事前通知によって破棄が可能であり、それに連動して地位協定も消滅します。つまり、たった一通の外交文書で、日本の主権を取り戻すことができる。
問題は「決断する勇気」と「国民の覚悟」なのです。
この機運を高めることが、政治家任せではなく、私たち一人ひとりの使命である――その点を、東郷先生は力強く語られました。
「反日」と「日本人の悪魔化」がもたらすもの
次に話題は、近隣諸国の反日政策へと移りました。
中国も韓国も、建国からまだ70年あまり。
内戦や粛清によって自国民を大量に殺害した歴史を持ちます。
国内が混乱すればするほど、政府は「外に敵を作る」ことで国民の不満をそらし、統治の正当性を保とうとします。
その最も都合のいい「敵」が、日本なのです。
さらに、その構造の背後にはアメリカの事情があります。
中国や韓国が「日本は悪魔だ」「帝国主義の象徴だ」と言い続けることで、アメリカは自らの戦争行為――原爆投下や民間人の無差別爆撃――に対する罪悪感を軽減できます。
「日本は悪だった、だから正義が勝った」
この構図が、いまだに世界を支配しているのです。
このため、日本がどれほど誠実に弁明しても、アメリカを頂点とする情報支配の中では、まともに聞き入れられません。
日本が独立し、真実を語るようになったときでさえ、
「日本が正義だった」と主張すれば、それは逆に「アメリカを悪魔と断じる」ものと受け取られかねない。
だからこそ、私たちは声高な正当化ではなく、
「沈黙の誇り」と
「行動による証明」
で語るべきなのです。
ここに「言わぬが花」の智慧があります。
文化と人こそが、最大の防衛力である
対談の終盤では、話題は「文化の防衛力」に及びました。
大谷翔平選手や羽生結弦さんの存在が、いかに日本の国際的イメージを守っているか。
彼らのファンが世界中にいる限り、「日本人は悪魔だ」という物語は成り立たない――これは強力な「文化防衛力」です。
アニメ、ゲーム、音楽、伝統芸能、ものづくり。
日本人の誠実さや丁寧な心が込められたあらゆる文化的輸出は、軍事力以上の防衛線を築いています。
それは「共振共鳴響き合い」の精神の具現化であり、恐怖による支配とは正反対の力です。
経済活動や文化活動を通じて、世界の人々の心に「日本人への共感」を広げること。
それこそが、これからの時代の「平和の礎」になります。
最後に語られたのは、「精神の植民地支配」からの脱却です。
戦後、物理的な占領は終わっても、心の中の支配構造は残ったままです。
今こそ、その最下層にある日本から「精神の独立」を起こし、
共振共鳴による文明の再構築を進めていくときです。
恐怖ではなく、響き合いによって未来をひらく。
それが、倭塾の使命であり願いです。
【所感】
恐怖で人を縛る世界から、響き合いで人を結ぶ世界へ。
その転換は遠い理想ではありません。
すでに始まっている現実なのです。
大谷翔平選手や羽生結弦さん、そして日本の文化やものづくりは、国境を越えて好意と信頼を生む「静かな防衛力」です。
「声高な自己正当化」は、却って争いを招きます。
そうではなく、誠実なふるまいと丁寧な仕事で、世界の認知を少しずつ変えていくのです。
独立の第一歩は、制度より先に心に宿ります。
学び直し、ねじれた物語をただし、日々の働きのなかで日本人の美徳を体現していく。
小さなひとつの笑顔、
たったひとつの作品、
お互いのひとつの出会いが、
新しい文明の礎になります。
共振共鳴の輪を、ここから静かに、力強く広げていく。
それが大事なことだと思っています。
それは時間のかかることかもしれません。
けれど、遠回りに見えて、実は一番の近道です。
私たちは、その近道をいま、歩んでいるのです。



