入国は自由ではない――この原則に立ち、犯罪・安全保障・公衆衛生の指標で“ポイント制”による入国規制を提案。法は国民を守るためにある、という原点から自立と備えを確認しました。

Ⅰ. 「入国の自由」は存在しない——法の原点に立ち返る

高市内閣の誕生で、外国人受入の見直しが現実味を帯びました。
番組ではまず、憲法上「出国や居住移転の自由」は認められても、「入国の自由」はいずれの国でも保障されないという大原則を再確認しました。
現状の日本は審査を行っているものの、短期滞在者や偽装難民、オーバーステイ等への実効的対処が不十分です。このため現場の負担が過大になっています。

この前提のうえで、坂東先生から
「国民と善良な外国人を保護するための入国制限法(仮)」の骨子が提示されました。
キーワードは“機械的な平等”ではなく、“普遍的な公平”です。
出身国や属性で一律に差別するのではなく、日本国内の安全・秩序・環境に対するリスクを定量的に評価し、基準を超えた場合のみ制限するという考え方です。
これは国民の生命・財産を守るための最低限のガバナンスであり、模範的に法を守る外国人への最大の配慮にもなります。

Ⅱ. 三つの国防で測る——防犯・防衛・防災のポイント制

提案の中心は、政府統計等にもとづく「ポイント制」です。
三つの国防(国家“防犯”・国家“防衛”・国家“防災”)の観点から、一定の客観指標を積み上げ、閾値を超えた国には段階的な入国制限を発動します。

1.国家防犯
日本人=1とした場合の「犯罪検挙率」が一定値を超える国、または「検挙件数」上位国にポイントを付与。
ここで重視するのは“率”と“件数”の両輪です。
人数が少なくても被害は被害であり、被害者にとっては100%。
また、実務面では万引き等の窃盗でも日本の想定を超える手口が存在し、捜査・立件コストが過大になっている実情への配慮も必要です。

2.国家防衛
領土・領海・領空の侵犯、根拠なき反日扇動の組織的展開、公的要人の支援など、主権と安全保障を直接・間接に脅かす行為を評価軸に。
特定国の名指しではなく行為基準で測ることで、国際社会に対しても説明可能性を確保します。

3.国家防災
国内で環境や生態系に重大な損害を生む企業を政府が支援している場合、感染性疾患を抑え込めていない場合などを指標化。
被害は一度拡大すると修復がきわめて困難となるため、予防原則での運用が肝要です。

ポイントが一定ラインを超えた国に対しては、まずは留学生や技能実習など特定在留資格から順に制限し、さらに超過で包括的な入国規制へ。
目的は締め出しではなく、管理可能性の確保と社会的コストの抑制です。
併せて、違法滞在・偽装難民申請への厳正な送還、利益相反のある要職の排除など、国内側の統治改善も不可欠と指摘しました。

補助提案として、「入国預り金制度(案)の構想も紹介。
入国時に一定額を預かり、期限内の適法出国で大部分を返還、超過・違法行為時は通訳・収容等の公費負担に充当する仕組みです。
目的は抑止と費用の内部化。適切に設計すれば善良な来訪者に過度の負担をかけず、違法・不法の外部コストを軽減できます。

Ⅲ. 自立と備え——“共助”を強くする社会設計へ

議論は制度論にとどまりません。
根底にあるのは「法は国民を守るためにある」という当たり前の原点と、「自立なくして共助なし」という文明の基調です。
食料・労働力・安全保障のすべてを“外部に依存すればよい”という発想では、非常時に社会の脆弱性が一気に噴出します。
だからこそ、平時からの自助・共助・公助の再設計が必要です。

とりわけ防災面。外国人だけの居住エリアが形成される現実を踏まえると、災害時の行動規範が地域で共有されていない場合、救助や秩序維持に深刻な支障が出ます。
地域訓練・多言語ルールの事前合意・備蓄ネットワークなど、実務的な準備が要となります。
番組では太陽フレア等のリスクにも触れ、簡易ファラデー収納など“遊び心のある備え”も紹介しました。
的外れに終われば笑い話で良い。
だが、備えがあるから笑って済む——この姿勢を共有したいというメッセージです。

政治日程については、予算編成や政局次第で早期解散の可能性にも言及。
ここでも“政局のための政治”ではなく、“国益のための政治”を実現するため、有権者自身が主体的に判断軸を持つ重要性を確認しました。
女性宰相の誕生を機に、「人物・政策・統治能力」で評価する健全な政治文化へ——その第一歩が、入国管理を含む基礎統治の立て直しです。

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結びとして、

今回の対談で明確になったのは次の一点です。
それは、
「入国の設計は、人権か治安かの二者択一ではない」ということです。
というか、どうして「二択」にこだわるのかが、適切ではありません。
“普遍的な公平”のルールは大切です。
だからこそ、国民と善良な来訪者を同時に守る道を探さなければならないのです。
そのために先ず必要なことは、善良でない者を堂々と受入れを停止し、不許可とすること。
そのために必要なことは日本の「自立」です。
外国人に依存するのではなく、まずは国内で自立していく。
ルールはそのためにつくるものです。

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