倭塾の専門は国史と古典文学です。けれど現代日本において現実の重要課題として、私達は「政治、財政、食料、資源エネルギー」等に関して重要な課題を抱えています。
とりわけ資源エネルギー問題は、国民生活の基盤となる極めて重要な課題です。
そこで当チャンネルでは、そもそも我が国が抱える資源エネルギーがどのようになっているかを、番組開始当初から、東北大学工学部特任教授の田中治邦をお招きして詳しくご解説いただき、さらに国民生活に欠かせない資源エネルギーがどのような形で運営されているのかを、日本全国にある資源関係各所の取材を通じてみなさまと情報共有しようと企画しています。

今回の東京の地下奥深くにある巨大施設のご紹介は、当チャンネル初となるロケになります。
この施設は、世界最大の規模を誇る地下変電設備です。この施設に置かれている重量のあるそれぞれの機器は、ミリ単位の精度で搬入され、設置されています。
そしてこのような設備設置は、まさに日本の職人芸があってはじめて実現できる設備です。

私達の日々の生活に、電力は欠かせません。
けれど、その電力は、多くの人たちの誠実で正確な運用があって、はじめて私達に安定的に供給されるものです。

普段、あたりまえのように使っている電力。
その電力は、世界最大の施設と、世界最高の技術によって営まれているものです。

技術というのは、「蓄積と模倣」でしか新規開発は行われることがありません。では世界の諸国、とりわけ反日色の濃い諸国が「模倣してもちゃんとしたものができない」のはなぜかといえば、ひとことでいえば「仕事が粗い」からです。
特に製造業というのは、職人的正確さが求められます。ヨーロッパ諸国がドイツに技術が及ばないのも、東亜において周辺国が日本に及ばないのも、その職人気質が蓄積されていないからです。

現在、外国人労働力がさかんに議論されていますが、現場経験のないエリート経営者には、ここがわからない。だからエリートさんが企業のトップに君臨するようになると、たいてい、その会社の業績は悪化します。
今回も取材してわかったのは、これだけの施設の建設や維持が、まさに職人的正確さによって行われたという事実です。
もちろん設計者も素晴らしい。けれど、その素晴らしい設計を現実のものにするのは、現場の仕事なのです。

倭塾では、こうした施設のご紹介を、これからも行って参ります。

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