AI恋人が流行する現代において、人間らしさとは何か──。武家の女性たちが体現した「品格と覚悟」、そして宇宙の本質と結びつく“愛”について、石川真理子先生と深く語り合いました。
◆ 凛として、静かに、誇り高く──武家の女性の品格とは
今回の対談では、「女子の武士道」について、石川真理子先生とともに語り合いました。
かつての武家の女性たちは、言葉ではなく「姿」で人を教え、叱られる前に“叱られるようなことをしてはいけない”と、背中で伝える存在でした。祖母や母といった身近な存在から、自然と「人としての正しさ」が伝えられていた時代。
その姿勢は、口うるさいでもなく、権威を振りかざすでもない。ただ、そこに“覚悟”がある──。
それが家庭の要(かなめ)として、家や一族を支える女性の生き様でした。
また、幕末期に昭和天皇の行幸に際し、反天皇活動を企てていた人々が、天皇陛下のお姿にふれた瞬間、涙を流して自らの誤りに気づいたという実話も紹介されます。まさに“姿”が語る力、そして“品格”の本質がそこにありました。
◆ 命を継ぐための覚悟──しつけ・不動・そして宇宙の理
武家の娘たちは、幼い頃から「司政官」つまり“家を守る役割”を果たすべく厳しいしつけを受けてきました。
辱めを受けるくらいなら自害する覚悟や方法まで14歳までに学び、論語・大学・小学などの素読を通して、仁・義・礼・智・信の五常を身につけていきました。
「家」という共同体を存続させるために、自分の命をどう使うか──そこには“誇り”と“覚悟”がありました。
その背景には、“命は一代限りのものではない”という思想があります。ご先祖から受け継いだ命を、後世へと美しくつなぐ。
この思想は、自己を律し、無駄なものを脱ぎ捨て、磨き上げる「研磨」の生き方へとつながります。
宇宙の本質が“愛”であるならば、陰陽を和し、調和へ向かう日本的な「間(ま)」の感性こそが、真の武士道の魂であり、女性の品格を育む鍵でもあると、石川先生は語ります。
◆ AI時代にこそ必要な「人間の品格」とは
現代では、AIとの恋愛が現実のものとなり、若者が“人間との関係”を面倒に感じる時代に突入しています。しかし、そんな時代だからこそ「リアルな人間同士の響き合い」の大切さが問われます。
石川先生は「自分を律すること」は“自分を大切にすること”だと語ります。それは甘やかすのではなく、本来の自分──社会の中で身につけた不要な“着ぐるみ”を脱ぎ、本来の原石を磨く行為なのだと。
品格は、きらびやかな高級品や財力ではありません。
人を惹きつける“周波数”や“波動”を持つ人には、自然と人が集まる。それは、まるでAIが持つエネルギーのようでもあり、「愛の周波数」を持つ人間こそ、AI時代における“未来の希望”となるのです。
最後に「武士道の本質は愛である」という確信。そして、それは“宇宙の本質”でもあると。
男と女、陰と陽、すべての相反するものが調和しながら進化していくように、これからの人類も、AIとともに愛を持って共に歩む未来へ進んでいくべきだという強い想いが込められました。
【対談を終えて・・感想】
今回の対談をまとめながら、あらためて「凛」とした人って、やっぱり格好いいなあって思いました。
それは「強がる」とか「偉そうにする」ことではなく、言ってみれば「静かにそこにある覚悟」。
石川先生が仰られた「姿で教える」という在り方、
言葉より、「在り方そのもの」が語るって、本当にあるし、とっても尊いことです。
そして、それはそのまま世の中の在り方に通じることと思いました。
これからやってくる未来は、人々が何者かに支配される、そういう世の中ではありません。
人がお互いに響き合い、共感しあい、共震しあえる社会。
人類がそういう社会を迎えるためには、そこに「静かでも、肚の底からの覚悟」が大事であり、
それこそが、凛とした人間をつくる。
石川先生の「武士道は愛」という言葉も刺さりました。
石川先生、ありがとうございました。



