この記事では、約2万年前の日本海が内陸の淡水湖であった可能性を考察しています。Googleマップの地形データを用いて、海底に川のような地形が存在することを指摘し、当時の地形や人々の生活、そして神話との関連性について深く探求しています。
はじめに
「内陸だった(かもしれない)日本海」は、約2万年前の日本海が現在とは異なる地形と性質を持っていた可能性を探る記事です。Googleマップの地形データを活用し、当時の日本海が内陸の淡水湖であったかもしれないという仮説です。
2万年前の地球と日本列島
約2万年前、地球は氷期にあり、海面は現在よりも約140メートル低下していました。その結果、現在の大陸棚が露出し、地形は現在とは大きく異なっていました。日本列島も例外ではなく、特に日本海側の地形は大きな変化を遂げていました。
Googleマップで見る日本海の地形
Googleマップの航空写真モードにすると日本海の海底地形が見えます。すると、海底に川のような筋状の地形が確認できます。この地形は、フォッサマグナの延長線上とされていますが、もしかすると、古代の川の跡である可能性もあります。
日本海の形成と淡水湖の可能性
一般的に、日本海は約2000万年前に日本列島が大陸から分離し、その後海水が流入して形成されたとされています。しかし、この川のような地形をみると、日本海が一度に海になったのではなく、長期間にわたり海抜以下の陸地として存在し、淡水湖が形成されていた可能性も否定できません。そうであるとするならば、当時の日本海は塩分のない「死の海」であったとする説とも一致します。
古代人の生活と神話への影響
もし日本海が淡水湖であったとすれば、その周辺には豊かな生態系が存在し、人々は川沿いで生活していた可能性があります。特に、この場合、出雲地域が広大な平野部を形成するため、古代の神話に登場する「大いなる国」として描かれていることもまた、納得できる事実となります。さらに、地球温暖化に伴う海面上昇により、淡水湖であった日本海に海水が急速に流入し、大規模な環境変化が起こったことも考えられます。このような劇的な自然現象は、当時の人々に強烈な印象を与え、神々の力を畏敬する文化や神話の形成に影響を与えたかもしれません。
日本文化における根源神の存在
日本の神話には、天之御中主神や高御産巣日神など、性別や人格を超越した根源神が登場します。これらの神々の存在が、古代日本人が経験した強大な自然の力に対する畏敬の念から生まれたとするならば、西洋の神話が人格神を最高神とするのに対し、日本の神話が根源神を重視するようになった理由もうなづけます。このことが、自然との共生や調和を重んじる日本人の精神性への反映となったかもしれないからです。
長い歴史と民族の知恵
万年単位の歴史を持つ日本では、気候や地形の変化に適応しながら、先祖代々の知恵や文化を継承してきました。この長い経験が日本人の民族的な知恵として蓄積されており、それが現代にも受け継がれているといえます。自然災害を経験することで培われた敬神の心や、環境の変化に柔軟に対応する姿勢は、日本文化の根幹を成す重要な要素です。
結論
「内陸だった(かもしれない)日本海」は、古代の日本海が内陸の淡水湖であった可能性を探ることで、当時の人々の生活や精神性、そして日本文化の形成に迫る興味深い動画です。