ウルトラマン誕生の日を振り返り、当時の社会背景や技術革新、怪獣ブームと少年たちの憧れを交えてその魅力を探ります。納豆の健康効果やバングラデシュとの友情話も必見!

【1】ウルトラマン誕生と昭和の希望

1966年7月10日、特撮テレビ番組『ウルトラマン』が「前夜祭」として放送されました。カラー放送黎明期に登場したこの番組は、子供たちに鮮烈な印象を与え、初回視聴率34.4%、平均視聴率36.8%、最高視聴率42.8%という驚異的な人気を誇りました。

背景には、高度経済成長の真っただ中にあった日本の社会状況がありました。巨大なビル群、未来への期待、そして冷戦という不安の中、「宇宙から来た正義の味方」は、こどもたちだけでなく、大人にとっても希望の象徴だったのです。

【2】“等身大ヒーロー”という日本的発想

ウルトラマンの魅力は、彼が“完全無欠のスーパーヒーロー”ではなかったことにもあります。彼は人間である早田隊員と一体化し、普段は科学特捜隊の一員として活動します。しかも早田は決して万能ではなく、むしろ“頼りない役立たず”のように描かれています。

それが3分間という制限の中でウルトラマンに変身し、怪獣に立ち向かう──この構図は、日本人の美徳とされる「無名の英雄」「普通の人が勇気をもって立ち上がる姿」と重なり、日本のこどもたちの心に深く響きました。

また、怪獣たちのデザインも斬新で、それぞれに個性と物語性があり、まさに“宇宙のロマン”を体現していました。

【3】納豆、バングラデシュ、そして「学びを楽しく」

この日の配信では、「納豆の日」にちなんだ話題も展開されました。魯山人の言葉を引用しつつ、「納豆は400回混ぜるとうまくなる」「ナットウキナーゼは血栓予防に有効」といった知識もシェア。

また、1973年のバングラデシュ承認に関するエピソードでは、日本との友好の歴史が紹介され、同国の国旗デザインが日本への感謝の証であることにも触れました。

その一方で、「被害者意識をビジネスにする風潮」や「反日歴史観」の問題点にも鋭く言及。日本人は歴史的な被害を声高に叫ばず、前向きに未来へ歩んでいく姿勢を貫いてきたと語り、「学ぶことこそが真の戦い」と強調しました。

【4】“ウルトラマン”は私たち一人ひとり

ウルトラマンの人気の背景には、時代、技術、ストーリー、演出、そして“日本人の心”が見事に融合していたことがあります。つまり、

「現代の私たち一人ひとりが、ウルトラマンの“かけら”なのです」

それぞれが役立たずかもしれない。だけど心に正義があれば、手を取り合えば、怪獣のような困難にも立ち向かえる。
ウルトラマンは、私たちが目指す“未来の勇気”の象徴であり、その精神は今も息づいているのです。

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