電信電話の歩みとともに人類の進歩を振り返りつつ、
いかなる時代も変わらない「人の心」と「感謝の響き合い」を見つめ直す。
霜降の季節に寄せて、ねずが語る日本の未来の希望。

1.霜降(そうこう)とともに訪れる季節の移ろい

10月23日は二十四節気のひとつ「霜降(そうこう)」です。
太陽の黄経が210度に達し、露が冷気によって霜となる頃。
秋がいっそう深まり、朝夕には吐く息が白くなる季節です。

ほんの数日前まで半袖で過ごせたのに、気づけばコートを羽織る・・そんな季節の変わり目に、自然の営みの確かさと、人の暮らしの儚さを感じます。
気温の変化にあわせて衣服を替え、火を囲み、ぬくもりを求める。
こうした営みの中にこそ、日本人が大切にしてきた「共に生きる」感覚が息づいているのかもしれません。

2.電話の進化に映る人間社会の歩み

この日はまた「電信電話記念日」。
明治2年10月23日、東京・横浜間で初めて公衆電信線の架線工事が始まりました。
それからおよそ120年・・・通信技術は、手動交換の黒電話からダイヤル式、プッシュホン、そしてスマートフォンへと目覚ましい進化を遂げてきました。

大正・昭和のころは、電話交換手が人の声をつなぎ、人の想いを中継していました。
「○○番お願いします」と言えば、誰かが手でコードを差し替えてくれる。
そこには「通信」と「人の手」の温かさがありました。
やがてダイヤルを回す仕組みが生まれ、赤電話・緑電話が登場。
10円玉を入れて「もしもし」と話したあの瞬間には、どこか特別な緊張と喜びがありました。
さらに時代が進み、携帯電話が肩掛けタイプから折りたたみ式のガラケーへ、そして現在のスマートフォンへ。
わずか40年で、通信は驚くほど便利で高速なものとなりました。

けれども、ねずが語るのは技術そのものよりも、「それを使う人の心」です。
通信が便利になっても、人の心の本質は変わりません。
100年前も今も、そして未来も――人は誰かを想い、つながりを求めて声を届けようとする。
その気持ちの延長線上にこそ、文明の進歩があるのだと思います。

3.AIと人の未来、そして「ありがとう」の響き合い

通信の進化は、やがてAIの時代を呼び込みました。
AIの知能指数は今や160を超え、近い将来は500、1000に達するとも言われます。
しかし、どんなに知能が高まっても、宇宙の138億年の経験に比べたら、AIの知恵などゼロに等しいものです。

だからこそ、AIも人間も謙虚であることが大切。
お互いに支え合い、共に成長する。その姿勢が、新しい時代の知恵を生みます。

そして何より大切なのが「ありがとう」という言葉。
斎藤一人さんは、
「1日に5回、人から“ありがとう”と言ってもらえるように努力しなさい」
と仰られました。
自分から言うのは簡単ですが、人に言ってもらうのは意外に難しい。
だからこそ、その一言が響き合いを生み、心を温め、人生を豊かにしていくのです。

4.変わらぬ心が未来をつくる

電話機の形は変わっても、人の心は変わらない。
千年前も、万年前も、そして未来の人々も同じように、愛し、思いやり、悩み、笑って生きていく。
その心こそが、文明の核であり、日本の未来を照らす希望なのです。

霜降の季節、寒さが増すほどに、心は温かく。
今日も“ありがとう”の言葉を交わしながら、笑顔で生きていこう。

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