トップの写真は、オードリー・ヘップバーンのパリ・オベラハウスの“オスカー デ ラ モード”の写真展でのスナップ写真です。1985年の写真です。
オードリー・ヘプバーンは、美しさに年齢が何の意味もないことを見事に証明してみせた女優です。そんなオードリー・ヘップバーンが、亡くなる数日前に、子らに読んで聞かせたという詩が残っています。

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"Time Tested Beauty Tips" ―Sam Leveson 『時を越えた美しさの秘密』Audrey Hepburn

For attractive lips, speak words of kindness.
魅力的な唇であるためには、美しい言葉を使いなさい。

For lovely eyes, seek out the good in people.
愛らしい瞳であるためには、他人の美点を探しなさい。

For a slim figure, share your food with the hungry.
スリムな体であるためには、飢えた人々と食べ物を分かち合いなさい。

For beautiful hair, let a child run his fingers through it once a day.
豊かな髪であるためには、一日に一度子供の指で梳(す)いてもらいなさい。

For poise, walk with the knowledge you'll never walk alone …
美しい身のこなしのためには、決してひとりで歩むことがないと知ることです。

People, even more than things, have to be restored, renewed, revived,
物は壊れれば復元できませんが、人は転べば立ち上がり、
失敗すればやり直し、挫折すれば再起し、間違えれば矯正し、

reclaimed and redeemed and redeemed …
何度でも再出発することができます。

Never throw out anybody.
誰も決して見捨ててはいけません。

Remember, if you ever need a helping hand,
you'll find one at the end of your arm.
人生に迷い、助けて欲しいとき、いつもあなたの手のちょっと先に
助けてくれる手がさしのべられていることを、忘れないで下さい。

As you grow older you will discover that you have two hands.
年をとると、人は自分にふたつの手があることに気づきます。

One for helping yourself, the other for helping others.
ひとつの手は、自分自身を助けるため、
もうひとつの手は他者を助けるために。

The beauty of a woman is not in the clothes she wears,
女性の美しさは 身にまとう服にあるのではなく、

the figure that she carries, or the way she combs her hair.
その容姿でもなく、髪を梳くしぐさにあるのでもありません。

The beauty of a woman must be seen from in her eyes,
女性の美しさは、その人の瞳の奥にあるはずです。

because that is the doorway to her heart,
そこは心の入り口であり、愛情のやどる場所でもあるからです。

The beauty of a woman is not in a facial mole,
女性の美しさは、顔のほくろなどに影響されるものではなく、

but true beauty in a woman is reflected in her soul.
その本当の美しさは その女性の精神にあります。

It is the caring that she lovingly gives, the passion that she shows,
それは心のこもった思いやりの気持ちであり、時として見せる情熱であり、

and the beauty of a woman with passing years only grows!
その美しさは、年を追うごとに磨かれていくものなのです。

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オードリーは、いわゆるファッション・リーダーとしても有名な人でした。
とりわけ映画『ティファニーで朝食を』の冒頭で彼女が着ていたジバンシィのリトル・ブラックのドレスは、いまでも「映画史上最も有名なドレス」とされています。
またどんな場面でも完璧なドレスアップ姿を見せた女優としても有名です。

けれど、素のオードリーは、ジュエリーどころか時計すら身に付けず、付けてもパールのピアスくらいだったそうです。
素のオードリーにとって、ファッションは
 自分に似合うか
 居心地がよいか
というだけ。
でも、オードリーは、同時にそういうことを人に押し付けることもしない女性であったといいます。

そんな彼女も、実は顔立ちその他にコンプレックスのかたまりだったとか。
「私は自分のことを美人だと思ったことはありません」
彼女自身にとっては、痩せていること、胸がないこと、背が高いこと、足が大きいこと、歯並びが悪いこと、顔が四角いこと、鼻孔が大きいことなど、これらすべてがコンプレックスだったのだそうです。

ところがそんなオードリーの出現で、美人女優といえば豊満な肉体の持ち主というそれまでの常識が一変してしまいました。

そんな彼女の美しさの秘訣は、
「欠点から目をそらさず、
 正面から向き合い、
 欠点以外に徹底的に磨きをかけること」
だったのだそうです。

この話を聞くたびに、人の美しさというのは、内面の輝きなのだなあといつも感じます。
少々作りが悪くても(失礼)、内側からの輝きが、つまりそれは生命の輝きともいうべきもので、その輝きが、美しさになるのだと感じます。

我が国では、三大美人といえば、衣通姫に小野小町に右大将道綱の母といわれますが、なかでも衣通姫は、その輝きが衣服を通して内側から輝いたとされます。
つまり、内面の輝きそのものが「美」とされているわけです。

若い頃から、ずっと思ってきたことがあります。
それは、
「良いおじいちゃんになる」
ってことです。

「良いおじいちゃん」になるには、三つの要素が必要です。
それは、
1 健康であること
2 性格が良いこと
3 そこそこの経済的余裕があること

どんなにお金持ち爺さんであっても、性格が悪ければ、良いお爺ちゃんとはいえません。
どんなに性格が良くても、健康を損ねていたら子や孫たちに迷惑をかけてしまいます。
どんなに健康であっても、貧困であっては良いお爺ちゃんにはなれません。

女性の場合と男性の場合での違いもあるでしょうが、歳をとっても輝きを失わない年寄りでいたい。
そのように思っています。

《参考》愛されアイコン、オードリー・ヘップバーンのトリビアA to Z
https://www.elle.com/jp/culture/movie-tv/g27262195/cfea-audrey-hepburn-a-to-z-0503/

※この記事は2021年2月のねずブロ記事のリニューアルです。

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