自立とは、誰にも頼らず、ひとりで生きることではありません。私たちは無数の人との結びの中で生きています。だからこそ大切なのは、そのRelationを断ち切ることではなく、結ばれながらも「自分で選べる」こと。今日から新しくなる【今日のひとこと】の曜日テーマをご紹介しながら、個人の生き方から日本の食料問題まで、「自立」の意味を考えます。
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自立とは、ひとりで生きることではなく、自分で選びながら、人と結ばれて生きること。
今日から、毎朝お届けしている【今日のひとこと】の、曜日ごとのテーマを、少し新しくします。
日曜日 自立
月曜日 姿勢
火曜日 出口設計
水曜日 結び
木曜日 善悪を考える
金曜日 Relation
土曜日 問いを持つ
この七つのテーマを、一週間かけて巡っていきます。
そして月に何度か、土曜日に『百人一首』、日曜日に『古事記』を取り上げます。
なかでも今回、新しく加わったのが、木曜日の**「善悪を考える」**です。
「悪い人って、誰が決めたの?」
「正しいことをしているのに、なぜケンカになるの?」
「相手を悪者にすると、自分は何をしてもよくなる?」
「正義の味方が二人いたら、どっちが正義?」
そんな素朴な問いから、「善い・悪い」とは何なのかを、皆様と一緒に考えてみたいと思っています。
答えを教えるためではありません。
問いを持つためです。
このテーマ運用は一ヶ月間を予定しています。
一ヶ月運用して、そこで見直して、そのまま継続するか、軌道修正するかを決めます。
・状況は?
・壊れてるところない?
・笑顔になれてる?
思い起こせば、私は、若い頃からずっと、ほとんど無意識にこんなふうに、先にゴールを決めるやり方をしてきました。
そのことに「出口設計」という言葉が付いたのは、昨年の今頃のことです。
さて、新しい一週間の最初、日曜日のテーマは「自立」です。
「自立した人」と聞くと、誰にも頼らず、自分ひとりの力で生きていける人を思い浮かべるかもしれません。
本当にそうでしょうか?・・・これが「問い」です。
私たちは、ひとりでは生きていけません。
朝起きて水道の蛇口をひねれば水が出ます。
電気もつきます。
お米も野菜も、誰かがつくってくれたものです。
道路をつくる人がいて、荷物を運ぶ人がいて、病気になれば診てくれる人がいる。
考えてみれば、私たちの暮らしは、数え切れないほど多くの人との「結び」の上に成り立っています。
だったら自立とは、その結びを断ち切って、
「私は誰の世話にもならない!」
と生きることではありません。
そもそも、それは現実的に無理なことです。
山奥でひとり修行するにしても、着衣や所持している道具類は、誰かが作ったものです。
だから大切なことは、「ひとりで生きていく」ということではなく、
周囲の人々との結びの中にあって、
自分の選択を他人任せにしない
ここにあるのではないでしょうか。
誰かに言われたからやる。
みんながそうしているから従う。
世間ではそれが正しいらしいから選ぶ。
それでは、たとえ経済的には自立していても、自分の人生を自立して歩いているとは言いにくい。
誰かに助けてもらうことがあってもいいのです。
困ったときには「助けて」と言っていい。
そして自分にできることがあれば、今度は誰かを支えていく。
そのうえで、
「私は、こちらを選びます」
と言えること。
そして、その選択の結果を誰かのせいにするのではなく、自分の人生として引き受けていくこと。
そこに、「自立」があるのだと思います。
日本の食料問題も同じです。
現状において、日本は食料自給率が、カロリーベースで38%です(農林水産省の公表による直近の数値)。
カロリーベースというのは、国民が受ける総熱量のうち、国内生産でどれだけ賄えているかを示す指標です。
国内農業生産についても、輸入肥料・飼料・種子・燃料などへの海外依存まで考慮すると、実質的な国内自給力はわずか4%に過ぎないと指摘する人もいます。
政府は、2030年度までにカロリーベースを、45%に引き上げる目標を掲げていますが、個人的には国内農業による自給率は、常に120%以上、あるべきだと思っています。
これはつまり、日本が農業輸出国を目指すべきだというのが、個人的意見です。
ただし、これは食料輸入をゼロにしなさいという趣旨ではありません。
ワインやチーズ、パスタなど、様々な農業生産物について、世界から輸入することは、日本人の食を豊かにするという意味で、これからも大切にしていきたいことだと思っています。
そしてここでも大切なことは、何を輸入しどれを買うかは、我が国が「選ぶことができる」ことです。
あたりまえのことです。
こうしたことは、Relationという視点から見ると、もっとわかりやすくなります。
人間は、誰とも関係を持たない単独のEntityとして存在しているのではありません。
親子、夫婦、友人、仕事仲間、地域、社会、自然、そして過去から受け取ったものや、これから生まれてくる未来の人々まで、無数のRelationの中に「私」がいます。
だから本当は、そこに、自立か、依存かという二択は、存在できないのです。
人と結ばれているからこそ、その中で「私はどう生きるのか」を自分で選ぶ。
そして自分で選べる人同士だからこそ、互いを支配せず、互いを尊重して結ばれることができる。
そう考えると、自立と結びは反対語ではありません。
むしろ、
自立しているから、結ぶことができる。
結ばれているから、自立して生きることができる。
という関連語なのです。
今日から始まる新しい【今日のひとこと】では、自立、姿勢、出口設計、結び、善悪、Relation、そして問いという七つの観測点から、毎日の暮らしや社会を眺めていきます。
どれか一つを「正解」にするのではありません。
観測点を少しずつ動かしながら、
「では、自分はどう生きるのか」
「どんな未来を、みんなでつくっていくのか」
を、一緒に考えていけたらと思います。
生意気なことを申し上げると、これは「教育」でもなければ、「勉強」でもありません。
「學問」です。
教育は、教え育むです。私は人にものを教えるほど偉くない(笑)。
勉強は、強いて勉めるです。ここは大人の学び場であって、強いるものなど何もありません。
そして學問は、学び、問うことです。
ただ人の話を「まなぶ」だけではなく、自分で問いを持つから學問なのです。
・・・と、すみません。つまらない理屈を申し上げました(笑)。
さて、新しい【今日のひとこと】も、どうぞよろしくお願いします^^
答えを与えるのではなく、問いを持つ。
問いながら観測点を動かす。
観測点を動かしながら、自分で選ぶ。
だから一週間を巡って日曜日の「自立」に戻ってきます。
ですから、自立 → 姿勢 → 出口設計 → 結び → 善悪 → Relation → 問い → 自立……
これらは単なる曜日ごとのテーマではなくて、ぐるぐる回りながら少しずつ上へ進む螺旋構造にしたいな、と思っています。
そして今日は日曜日。
誰かに決めてもらう一日ではなく、
自分で選びながら、人と結ばれて生きる一日にしてみませんか。
自立とは、ひとりになることではありません。
自分の足で立って、誰かと手を結べることです。
——今日も良い一日を♪

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