問題が起きたとき、私たちはつい「誰が悪かったのか」と過去を振り返ります。けれど、犯人がわかったからといって、良い未来が生まれるとは限りません。そこで観測点を未来へ動かし、「最後はどうしたい?」と問い直してみる。すると、過去は誰かを責める材料ではなく、未来をつくる知恵へと変わります。出口設計とは、未来から現在を見つめ、いま何をするかを考えることなのです。

今日のひとこと】出口を変えるには、まず「誰が悪いか」ではなく、「どんな未来にしたいか」から考えてみる。 

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出口を変えるには、まず「誰が悪いか」ではなく、「どんな未来にしたいか」から考えてみる。

何か問題が起きると、私たちはつい「誰が悪いのか?」と、ドラマみたいな犯人探しをはじめます(笑)。
仕事で失敗が起きた、家庭でケンカになった、組織の中でトラブルが起きた。
そんなときには、きまって、
「あいつがちゃんとやらなかったからだ」
「そもそも、あいつの考え方がおかしい」
「いや、ほんとうに悪いのはあっちだよ」などなど。

もちろん、原因を調べることは大切です。
責任を明らかにしなければならないこともあります。

けれど、ここでちょっと観測点を移動してみます。

「誰が悪いか」がわかったら、問題は解決するのでしょうか。

たとえば夫婦喧嘩。
「あなたが悪いのよ」
「いや、お前が悪いんだ!」
こんなやりとりを一時間続けても、たぶん二人の仲は、一時間前より悪くなっています(笑)。

お互いが完璧な証拠をそろえて、
「ほら、やっぱりあなたが悪かったでしょう!」
と勝利宣言できたとしても、
その瞬間、夫婦のRelationは・・・・壊れます。

裁判なら勝敗を決める必要があるでしょう。
けれど、私たちが日常で直面する問題の多くは、勝敗を決めれば終わるというものではありません。
なぜなら、
**そのあとも人生は続く**
からです。

そこで、観測点を、もう少し動かしてみます。

「誰が悪かったのか?」ではなく、
「このあと、どうなったらいい?」
と考えてみるのです。

すると、不思議なことに、話し合う内容そのものが変わってきます。

夫婦なら、「どちらが悪いか」から、
「どうしたら二人が気持ちよく暮らせるだろう」に変わります。

会社なら、「誰がミスしたのか」から、
「同じミスが起きない仕組みをどうつくろう」かへ。

社会なら、「あいつらが悪い」から、
「子供たちに、どんな社会を手渡したいのか」へ。

問いが変われば、見えてくるものが変わります。

これは、過去を無視するということではありません。
むしろ逆です。
過去に起きたことを、未来を良くするための材料として受け取るのです。

「あのとき、ここで失敗した」
「では次は、こうしてみよう」

「あの言葉で相手を傷つけてしまった」
「では次は、どう伝えればいいだろう」

こうしていくことで、過去は、「誰かを責めるための証拠」ではなく、
未来をつくるための知恵に変わります。

ここが大切なのだと思います。

「誰が悪いか」という問いは、どうしても観測点を過去に置きます。
ところが、「どんな未来にしたいか」という問いは、観測点を未来へ移します。

近代的な因果論では、「現在は過去の結果」として捉えます。
けれど出口設計では、**「現在は未来へ向かう出発点」**として捉えます。

原因と目的では、時間の向きが逆になるのです。
「なぜこうなった?」→ 過去を見る。
「誰が悪かった?」→ さらに過去を見ます。

けれど出口設計(Exit Design)では、
「最後はどうしたい?」→ 未来を見る。
「では、いま何をする?」→ 未来から現在へ戻ってくる。
になります。

過去→現在だけで現在を見るのではなく、
未来→現在という、もう一本の観測線を加えているのです。

おもしろいことに、日本語で私たちが日常的に使っている「過去」「現在」「未来」という言葉も、
過去 = 過ぎ去ったもの
現在 = いまここに在るもの
未来 = いまだ来ていないもの
と読むことができます。
そう考えると、時間は未来という上流から現在を通り、過去へと流れ去っていく川のようにも見えてきます。

出口設計だって、最初から正解を知っていることではありません。
「こうすれば絶対うまくいく」という万能の答えでもありません。

まず、
最後に、どうなっていたら嬉しいだろう。
と、そこから考えてみようとしているだけです。

みんなが笑っていられる。
安心して暮らせる。
互いに助け合える。
子供たちに胸を張って手渡せる。

そんな出口を思い描いてから、
「では、そこへ行くために、いま何をしようか?」
を考えます。

すると、同じ問題を見ていても、選ぶ言葉や行動が変わってきます。

人ですから、腹が立つこともあります。
「アイツが悪い!」と言いたくなる日だってあります(笑)。

そんなときこそ、ほんの少しだけ、その先を見てみるのです。

「で、最後はどうしたい?」
この問いをひとつ加えるだけでいいのです。

誰かを悪者にして終わる未来と、
みんなで次へ進める未来。

どちらの出口を選ぶのか。

未来は案外、そんな小さな問いから変わり始めるのかもしれません。

今日も良い一日を^^

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